大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2231 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人増岡正三郎、同柳沼作己の上告趣意は、末尾の書面記載のとおりである。

論旨第一点について。

憲法九条は、将来に対し戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を宣言しただ

けのものであること当裁判所大法廷判決の示すところである(昭和二五年(れ)七

五五号同二六年一一月二八日大法廷判決)されば、原判決が憲法九条に反するとい

う論旨の理由ないことは前記判決の趣旨に徴し明白である。

同第二点について。

原判決は、第一審判決中に本件国防恤兵金等の所持者が明示されてなくても、そ

れが他人の物であることは判文上容易に領解できるから原判決には理由不備又は理

由齟齬の違法はないといつているだけであつて、所論援用の大審院判例と相反する

趣旨の判断をしているのではない。従つて、所論は理由がない。

なお、本件につき刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二七年四月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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